肝斑とは?

肝斑の診断とその治療法とは?

肝斑とは、両頬・あご・鼻の下にできる薄茶色の色素斑。そのほとんどが左右対称、同じ大きさ、形で現れるのが特徴です。一般的なシミの場合には、輪郭がくっきりして分かりやすいのに対して、肝斑は全体的に境目が無くはっきりしないぼやけた形になっています。肝斑に適した治療は、トラネキサム酸とビタミンCの内服に美白外用剤(ビタミンCやハイドロキノン)をあわせて使用します。治療開始から1~2か月すれば肝斑が改善される見込みはありますが、紫外線対策は必要です。紫外線は肝斑の発症させる要因があるだけでなく、新たなシミを引き起こします。さらに、今ある肝斑は紫外線にあたることによってより一層悪化します。

肝斑は、30代後半~40歳代の女性に多く発症しています。高齢者にはほとんど見られないことから、年齢で肝斑の可能性を判別できます。女性ホルモンの乱れに関わるシミなので妊娠やピルの服用により発症したり悪化することがあり、医師からの診察では薬の服用状況を聞かれることがあります。また、ストレスの影響でホルモンバランスが崩れてしまい、肝斑が濃くなる場合もあるといわれています。そのシミはいつごろ出現したのか、急激に悪化したものか、紫外線対策をしていたか、通院に至ったきっかけなどで、そのシミの背景が見えてきます。

肝斑のように紫外線以外の要因によりできるのシミと紫外線の要因によるシミ、この異なるシミを合併しているケースもあるので治療法は1つに絞ることはできません。肝斑は、レーザー治療によって悪化することもあるので細心の注意が必要です。